南極おんがくしつ

楽器を紹介したり曲を作ったりします。

YAMAHA DD-65

お遊び程度ですが、たまにドラムを叩きたくなることがあります。
近所に個人練習が安いスタジオがあるので、よし叩くぞ、って時にはそこに行って思う存分叩くのですが、もっと気軽に家で叩きたいという欲が出てしまい、購入。


1ヶ月くらい使ってみて、いいところ悪いところが見えてきたので、レビューしようと思います。


あくまで「ドラムの音が出るおもちゃ」

分かっている方が大半だと思いますが、一応書いておきます。
これでドラムが上手になる、とか考えてはいけません。

・音は結構いいです。リアルな音か、と言われるとうーんって感じですが、叩いていて気持ちのいい音。

・バスドラ、ハイハットのペダルはこんなフットスイッチ。→
ちゃんとした電ドラよりはマシだと思いますが、これでも階下にはそこそこ振動が伝わっているようです。つま先だとちょっと反応しにくいので、かかとで踏んでます。
繰り返しますが、リアルな感触なんて求めてはいけない。

・パッドの打音は結構でかいです。Rolandの電子ドラムを触ったことがありますが、あれのゴムパッドよりも大きいと思います。

・プリセットのキットの配置が謎。右手側手前のシンバルがスプラッシュで、その奥がライドです。生ドラムでそんな配置します?

・ユーザープリセットは3つしか作れません。私は1つしか使ってないので問題ありませんでしたが、いろいろやりたい人には物足りないかも。シンセドラム的なもの、ブレイクビーツみたいなものとか、動物や人の声、スクラッチ音まで入っているので、遊べます。

・レビューを見るとスネアスタンドに乗せている人もいるみたいですが、ヤマハは机に置いて使うのを想定しているみたいです。私はちょうどいい高さの机(アウトドア用)があったので、それに置いてます。

・ハンドパーカッションモードというのがあって、要はパッドの感度を上げる機能だと思うんですが、コンガとかの音が出ます。当然ながら、手でミュートしてるとか指のどの関節で叩いてるかとか検知してくれないので、おもちゃレベルですかね...。


MIDI入力用としてはどうなの

DD-65にはMIDI IN/OUTが付いています。
おもちゃとしての用途が半分、DTMでのドラムパートのリアルタイム入力用途が半分のつもりで買ったのですが、これは正直イマイチでした。

ハイハットのオープンクローズを送ってくれない
これが私にとっては致命的でした。
つまり、ペダルを踏んでいるときはクローズ、離しているときはオープンのノートを入力してくれることを期待していたのですが(たぶんちゃんとした電子ドラムはそう)、これはそれができません。
パッド一つにつき一つのノートしか送信してくれません。ペダルはペダルのノートを送信するだけです。MIDIキーボードと同じですね。これを解決するにはオープンとクローズに別のパッドをアサインして、叩き分けなければいけないんですが、直感的じゃないよなあ。

ハイハットペダルの感度がよすぎ
クローズで叩き続けるときはペダルを踏みっぱなしにすると思うんですが、そうしてるとたまにペダルが反応します。遊びで叩くときには気にならないのですが、MIDIトラックに入っちゃうと消すのが面倒。

・スネアのリムとか、ライドのカップとかがない
欲しがりすぎだろって感じですが、ドラムらしさを求めるならやっぱり欲しいじゃないですか。
スネアは強く叩けばオープンリムにはなります。クローズドリムは無理。

・面倒
これはただ私がものぐさなだけなのですが...。
目の前にキーボードがあるんだから、わざわざ体の向き変えてこれで入力する意味なくね?という。


買えるなら電子ドラムを買おう

どこで訊いてもこう言われると思いますが、私もそう思います。
とはいえ電子ドラムって場所取るし、防音防振もちゃんとしなきゃいけないし、それなりの覚悟がないと買えないものなので、もろもろのマイナスポイントに納得して買うならDD-65でもアリだと思います。

悪いところばかり書いてしまいましたが、用途次第でしょう。
電池駆動ができて、持ち運びも結構しやすいので、ちょっとしたライブに持って行ったりって用途にはいいのでは。

私が求めていたものとはちょっと違ったので、近々手放すことになるかもなあ...。
部屋が狭いので、これですらちょっと邪魔...。