マリオカート8(DX)の素晴らしい音楽を紹介したい
マリオカートといえば任天堂の鉄板レースゲーム。やったことがある方も多いと思います。
それの最新作であるマリオカート8DXの音楽が良すぎるので紹介させてください。
最新作と言っても去年春くらいに出ているのですが、私は最近買って遊びはじめたのでいいでしょ。しかもこれは2014年に出たマリオカート8の完全版という位置付けで、音楽は同じなので、実質4年前の音楽を紹介することになるのですが、私は最近買って遊びはじめたので云々。
どうすごいのか
このゲームのBGMはほとんどが生演奏。しかもT-SQUARE、DIMENSIONといった、日本のフュージョンの前線で活躍中のバンドのメンバーが参加しているのです。
フュージョンとは何ぞや、という方のために簡単に説明しますと、「楽器がめちゃめちゃ上手いおじさんたちが好き勝手演奏する」という音楽ジャンルです。
楽器が上手い人達なのでみんな難しいことをしたがる傾向にあり、コードやリズムが複雑な曲も多いので、聴き手側にも少し音楽リテラシーが求められるのが難点。その結果ファン層もおじさんが多めです。多分。
さて、そんな人たちが演奏しているので、マリオカート8DXの音楽も難解で聞きづらいのかというと、そこはさすが任天堂。まったくそんなことはありません。任天堂が誇る作曲家、アレンジャー陣によるポップな曲とアレンジの上にフュージョンプレイヤーの上質な演奏が乗っかっているので、もう完璧。キャッチーで聴きやすくてレースが楽しくなるし、演奏のテクニックも堪能できるという、いいとこ取りになっています。
それでは何曲か私のお気に入りを紹介しましょう。
リンリンメトロ
歌ものっぽい雰囲気のある「リンリンメトロ」。サントラのブックレットでも「歌ものっぽい曲にしてみました」とありました。一番好きな曲です。トロンボーン、ビブラフォン、アコーディオンといった、優しい音の楽器たちが主役。
ベース弾きなので、プレベの音がいいところにも反応しちゃいます。
途中からガラリと雰囲気が変わりますが、ゲームだとレース中に地下に入るとこちらに切り替わります。こちらは誰もが知るマリオの地下(1-2)のテーマがベースフレーズのモチーフになっています。バキバキスラップベースと手数多めのドラムのコンビネーションがよい。このように、走っている場所によってBGMが切り替わるコースはいくつかあります。ゲーム音楽ならではの仕掛けですね。
ドラゴンロード
燃えよなんとかって感じのコースです(?)。曲も当然中華風。二胡という中国の弦楽器(「音のソノリティ」のやつ)とエレキギターが同じメロディを交互に弾くという構成になっていて、互いの楽器の音色、表現の違いが堪能できます。ギターの増崎孝司氏(DIMENSION)はトレモロアームによるビブラートを多用する方で、アーミング大好きな私にはたまらんです。
この曲もスラップベースが効いてます。
ワリオスノーマウンテン
普通のコースは同じコースを3周するというレースなのですが、このコースの場合は一本道の雪山をひたすら下っていくという形式になっています。1セクションめは渓谷、2セクションめは洞窟や林、3セクションめはスキーコースという構成なのですが、BGMもセクションが変わるのと同時に切り替わります。
面白い試みですよね。曲自体も金管とバイオリンとギターの掛け合いがスリリングでいいです。コースを走っていると、曲が自分の気持ちを代弁しているように感じられる瞬間があって面白いです。
ネイチャーロード
穏やかでほんのり民族調な5拍子の曲。個人的にバイオリンが好きなので選びました。レースゲームでこんなおとなしい曲というのも珍しいですね。
おわりに
さて、いかがでしたでしょうか。やはり本来はゲームのBGMとして作られているので、実際にレースを走りながら聴くのが一番なのですが、こうして音楽だけで聴くのも発見があっていいものです。
この記事では初登場のコースの曲ばかりを取り上げましたが、過去作のコースの曲も様々なアレンジがされていて面白いです。
ゲームとしても当たり前のように面白いので、この記事きっかけで興味を持った方はぜひ買いましょう!
サウンドトラックは、今はなきクラブニンテンドーの景品としてポイントと交換できたのですが、今では中古を探すしかないようです。私も中古で入手しました。こんな素晴らしい内容なんだから普通に売ったらいいのに。