南極おんがくしつ

楽器を紹介したり曲を作ったりします。

ピックガードをコルクで自作しようという発想がそもそも失敗だった

ギターを作るにあたって、どうせなら思いっきり変な仕様(見た目)にしてやろうと思うわけです。
ギターの見た目でボディの色の次に大きなウエイトを占めるのはピックガードではないでしょうか(指板の色、という意見もあるかも)。

というわけで「ピックガード 自作」とかそんな感じのワードでひたすら検索。すると引っかかったのがこれ。
Burny レスポールJr. メンテナンス実況 第3回目
Burny レスポールJr. メンテナンス実況 第4回目(最終回)
ほう、コルクとな。やってみよう。

ということで、やりました。

ベースかよ!ってツッコミ大歓迎です。
自分ではデザインかなり気に入ってるんだけど、他の人の評価が気になる...。ただ色合いがちょっとキモいのは認める。
知る人ぞ知るベースメーカー(ギターも作ってるのかな?)、Carl Thompsonをイメージしました。こんなの→

6弦フレットレスでバリバリスラップする変態、Les Claypoolの使用で有名ですね。と思って画像検索したら、4弦フレテッドとかリゾネーターベースを持ってる画像ばっかり出てくる。最近はソロでやってるらしいです。
まあいいや、そんなLes Claypoolのやってたバンド、Primusの代表曲でも聴きながら読み進めてくださいな。



普通、ブログの記事にすることって、「成功したこと」がほとんどだと思うんですが、この記事は失敗例です。
同じ過ちを犯す人を生まないために書く記事です。といっても、こんなこと考えつく人がいるのか不明だし、ちょっと考えれば失敗するって分かることなんですがね...。

とりあえず工程を書いてみる。
DIYは完全に初心者なので、間違いがたくさんあると思いますがご容赦くださいな。

①100均で材料を調達。
 コルクボードと、スプレー缶(白)です。スプレーは油性、アクリルっていうのを選びました。
コルクボードは1.5mm厚くらいで、2枚入りでした。
本当はもうちょっと厚みのあるものが欲しかったんですがね。

②さっそくスプレーをコルクに吹いてみました。
ふむふむ。ムラはあるけどこんなもんなのかな。
2時間くらい乾燥させます。塗料が強烈な匂いを放って、人体にも有害らしいのでベランダに放置。
そして2度目。
おお、白い。コルクの木目(?)もいい具合に残ってる。そしてまた乾燥。

③平行して、デザインを考える。

もとのピックガードから型をとって(トレーシングペーパーを使ってます)、

ボディに重ねて、もとのラインも参考にしつつ形を描いていきます。
ザグられてる部分さえカバーしてれば、あとはどんなデザインでもいけますね。

③スプレーが大体乾いたので、水性ニスを塗ります。
写真を撮り忘れましたが、これも100均で調達。刷毛もついでに買いました。
240番の紙やすりで軽く磨いて、ニスを塗った後の写真がこちら。
て、テッカテカやー。キャラメル味のポップコーンを思わせるツヤ。
しかし、白はどこに行った...。とくに色にはこだわってなかったのでいいのですが、じゃあ最初からニスだけでよかったのかな...。
さらに2,3回、乾かして磨いてニスを塗る、というのを繰り返しましたが、大きな変化はありませんでした。つるつる度合いがちょっと増したくらい。
冒頭で紹介した記事にも書いてありましたが、触り心地はレザーみたいです。スベスベ。

④ニスが乾燥したら、いよいよピックガードの形にコルクを切ります。
デザインを描いたトレーシングペーパーをコルクシートに重ねて、マスキングテープで留め、カッターナイフでトレーシングペーパーの線に合わせて切り進めていきます。
後で微調整できるように線のちょっと外側を切ります。
コルクは柔らかいのでカッターナイフでもサクサク切れちゃいますね。
と、このあたりからイヤな予感がし始める。

今度はもとのピックガードと重ねて、ピックアップ、ポット、ジャックの穴を空けます。
うわ、穴簡単に空くなあ、塗装しても脆いんだなあコルクって。と、このあたりでイヤな予感は確信に変わりました。そのせいでネジ穴とかかなり適当に開けちゃいました。

⑤というわけで、完成。冒頭の画像に繋がるわけです。

で、どこが失敗だったのかというと、よりにもよってピックガードにジャックのあるプレベのピックガードをコルクで作ってしまったことです。ほとんどのエレキギター、ベースはジャックとピックガードは別になっているのに。
シールドの抜き差しって、意外とピックガードにも負担がかかるんです。
このベースに載っているスイッチクラフトのジャックは特に固くて、「えいっ」って力を入れないと抜き差しできないのです。
そんなジャックを柔らかくて脆いコルクシートに固定して引っ張ったりするわけですから、そりゃ破けますって。
冒頭の画像も、よく見るとジャックの辺りに亀裂が入ってます。1回シールド抜こうとしただけでこれです。
というか、ノブを回すのすらちょっと気を使うので、どんなギター、ベースだろうとコルクシートはやめましょう。
冒頭で紹介した記事の人はどうなんだろう。ジャックはないから私よりはマシそうだけど。

というわけで(って書きすぎな気がする)、今回は失敗に終わりましたが、絶対そのうちリベンジします。
形は最高に気に入ってるので、別の素材で作ります。木材か、無難に塩化ビニールとかかなあ。