南極おんがくしつ

楽器を紹介したり曲を作ったりします。

「お花畑と大怪獣」制作過程など


先日投稿したVOCALOID処女作「お花畑と大怪獣」ですが、この記事を書いている時点では400再生くらいされているみたいですね。ありがたいことです。まだお聴きでない方はこちらからどうぞ。







ボカロ曲の特殊性

投稿する直前とかその後数時間は、めっちゃ心臓ドキドキしてました。エゴサーチしまくってました。

今までにも作ったインスト曲だとか、演奏した動画だとかをネット上(ニコニコ含む)にアップしたことは何度かあったのですが、ボカロだとなんだか感覚が違いますね。
他のジャンルよりも格段に不特定かつ多数の人に聴いてもらえるというのが1番の理由だと思います。

実際今まで投稿したオリジナル曲の2倍以上再生してもらえてますし(前の曲はそもそもニコニコではないところに投稿しているので比べるのはナンセンスかもしれない)、何より嬉しいのは感想があちこちで見られること。
動画内のコメントももちろんそうですし、ブログで紹介してくださったり、Twitterで感想を添えてツイートしてくださる方もちらほらいて、「なるほど、そういう風に聞こえる人もいるのか」と感心することもあったり。
インターネットってすげえって、今さらながら実感しました。



制作過程など

ということで、投稿して一段落したので、この曲に関することをいろいろとつらつらと書こうと思います。
作曲しない方にとってはつまらないかもです。


まず、この曲を作るにあたってはじめに思いついたのは、曲名でした。
なかなかないパターンだと思いますが、私は作曲するとき、はじめに曲名を決めちゃいます。
むしろ、これだっていう曲名をひねり出せれば、あとは割とすらすら進められちゃいます。もちろん毎回ではありませんが。

皆さんも、曲のタイトルだけ聞いたときは、「どんな曲なんだろう?」って想像すると思います。
私がやっているのもそれと同じです。1つだけ違うのは、自分は間違いなくその曲が好きだということ。自分が作る曲なので、まず自分が好きになってあげなきゃですよね。
そんな感じで、「『お花畑と大怪獣』ってどんな曲なんだろう?」って想像しながら楽器を触っていると、ぼんやりと曲調が思い浮かんできます。

まず自分が好きな曲だったら、メロトロンは入っているだろうというわけで、とりあえずメロトロンをイントロに入れました。通称「お花畑パート」。

次に出来たのはピアノのリフ。
ピアノは小学生のときに1年くらい習ってやめちゃったので、ちゃんとした曲は弾けないんですが、とりあえず弾いてみたらあんなフレーズができました。
普段はギターとかベースを弾きながら作ることが多いんですけどね。

Bメロは、サビの明るい感じを強調するために、怪しげな雰囲気を出してみました。
ベースラインは、ホールトーンスケール的な音使いをしています。
ホールトーンっていうのは半音飛ばしに6つの音を並べたスケールで、魔女っ子アニメの変身時のSEっぽい響きがします(?)。

さて、サビは何よりメロディーをキャッチーにしないとな、というわけで一気に音程を高くして、コーラスも2人いれました。
そしてやっぱりここにもメロトロン。たまりません。

1番サビが終わると、お待ちかねの(?)大怪獣がやってきます。ぎゅんぎゅんいってるギターのことですね。コメント欄で指摘してくれた方がいて嬉しかったです。
平和だった世界に大怪獣がやってきて、町を焼きつくしてしまっている、みたいなイメージです。

2番Aメロではキーをマイナーにして、歌詞も暗めに。
Bメロはちょっとびっくりさせる要素を入れたくて、ベースをステレオにしてフェイザーをかけたり、ピアノをラジオ風にしてみたのですが、もっと派手にエフェクトかけてもよかったですね。

2番サビ後の間奏では、大怪獣がおとなしくなってお花畑とハモってます。
お花畑の不思議な魅力に魅せられた、的な。

そんなこんなでサビをもう1回やってハッピーエンド。

なんだか後半の説明が投げやりですみません。
というかずいぶん長文になっちゃいましたね。



ジャンルは?


ここからは曲作りではなく、もう少し総合的なお話をば。

冒頭に書いた通り、いろんな感想をいただいているんですが、その中で面白いと感じたのは、「ジャズっぽい」と「プログレっぽい」っていう2種類の感想があったことです。
「ジャズっぽい」派はたぶん、スウィングしたリズム、3拍子、ピアノってところに目がいってそう感じたのだろうと思います。
対する「プログレっぽい」派は、メロトロンがふんだんに入っていることとか、唐突な大怪獣パートなんかにプログレ魂を感じたのでしょう。

こういう様々な種類の感想をもらえるのはとても嬉しいです。
私としてはざっくりと「ポップス」のつもりで作ったのですが、いろいろなジャンルの要素をちらほらと盛りこんであるので、そこに反応してくれる聴き手の方がいると、仕掛けた甲斐があったなあと、小さくガッツポーズしたりしています。

この曲もそうですが、今作っている曲も、はっきりと「ジャンルはこれ」といえるものじゃないので、タグをつけるときとか曲を紹介するときに困っちゃうのです。
なので、曲を聴いて「〇〇っぽいな」と思ったら、どうぞガンガンタグ編集しちゃってください。「〇〇なミクうた」みたいなタグもつけてくれるとそれはそれは喜びます。
プログレ」ってタグがついてるのを見たときは、「そうきたか」と驚きました^^;。



今回はこんなところかなあ。
かなり長くなってしまったので、ここまで読んでくれている方がいるのかどうか......。
次回作は、8月か9月ごろにアップできると思うので、記憶の隅にでも置いていていただけると幸いです。